5章

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病院からの帰り道、ふと空を見上げた。 きらきら光る夜空の星。 晴れ間が覗けば輝く星も、雲に隠され輝きを失うこともある。 でもそれはそう見えているだけ、星が輝きを失うなんて滅多にない。 だったらそれとは反対に、輝いてるように見せかけていることもあるんじゃないか? 何かを隠す笑みを浮かべる君のように。 僕の額に垂れる一筋の汗が、夏を物語る。 けれど、すぐに夏は終わるだろう。 そんな予感が僕の胸をよぎった。
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