1章

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「いや、あれ・・・」 そう言って僕が指差すのは、彼女の腰にぶら下げられたチェーン。 僕が一番気になっていたのは、そのチェーンの存在だ。 「あ、これ?私ギルドのAランカーなの」 赤いチェーンが示すのは高い実力。 ギルドが認めたハイレベルランカーの証。 それを彼女は身に付けていた。 「美冬ちゃん可愛いだけじゃなくて強いの!?」 拓斗が驚くのも無理はない。 僕ら世代でAランカーはかなりのハイレベルだ。 精々Cがいいところではないだろうか。 そもそも学生でランカーという方が珍しいが。 「ちょっと訳有りでねー?まぁ実力は確かなはずだよー?」 「それよりもさ、美冬ちゃん今日行きたいとこがあるって言ってなかった・・・?」 「あ、そうそう実はね・・・」
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