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「いや、あれ・・・」
そう言って僕が指差すのは、彼女の腰にぶら下げられたチェーン。
僕が一番気になっていたのは、そのチェーンの存在だ。
「あ、これ?私ギルドのAランカーなの」
赤いチェーンが示すのは高い実力。
ギルドが認めたハイレベルランカーの証。
それを彼女は身に付けていた。
「美冬ちゃん可愛いだけじゃなくて強いの!?」
拓斗が驚くのも無理はない。
僕ら世代でAランカーはかなりのハイレベルだ。
精々Cがいいところではないだろうか。
そもそも学生でランカーという方が珍しいが。
「ちょっと訳有りでねー?まぁ実力は確かなはずだよー?」
「それよりもさ、美冬ちゃん今日行きたいとこがあるって言ってなかった・・・?」
「あ、そうそう実はね・・・」
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