向日葵

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(11) 夜、私はいつもと変わらず一人分の食事を作り、一人で食べた。 片付けをしていたら、夫が帰ってきた。 夫も普段と変わらず、定時退社であっても外で食事を済ませてくる。 「話、しようか」 私は夫に声を掛け、お茶を二人分いれたりしてみた。 「瑞希・・・気持ちは変わらないか?離婚の」 ダイニングテーブルを挟んで向かい合った。 夫の声は静かだった。暗い、とも言える。やっぱ衝撃だったんだ。 「うん」 私は簡潔に答えた。 夫はお茶を啜ると、咳払いを一つした。珍しく私の目を見つめていた。 「あんな真似して済まなかった・・・彼女とは別れるし、もう二度としない・・・って言っても無駄なのか?」 「うん。理由はそれだけじゃないから」 夫は深いため息を一つついた。 「わかった…離婚するよ」 『やった』 私は心の中でガッツポーズをした。
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