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行きつけらしいスナックでは、40代後半のママとバイトの20代OLさんが歓迎してくれた。
挨拶のあと、一杯目が自動的に出てくると、グループ長はママ達を他のお客さんのところに行かせる。
「吉野さんはさ、バツイチ?」
ズバッと直球はグループ長。
「はい、まぁそうです」
私はなんか照れてオデコをポリポリ掻いたりした。バツイチと呼ばれたのは、離婚して初めて。
「なるほどね」
なにが『なるほど』なのか、敢えて聞かない。
「この人、実はすごい人なんだよね」
親指でオジさんを指しながら、グループ長がやけに嬉しそうに話を変えた。
これは、さっき言っていたオジさんの秘密話?
「すごくなんかないよ。まぁでも、ある意味すごいか」
なにがすごいんだ?ワクワク。
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