向日葵

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(19) 『嫌ではなかったから』 寝た理由を聞かれたらそう答えた。 聞かれなかったけど。 愛がなくてもできると、夫でわかっていた。私はそういう女なんだと。 オジさんは、落ちぶれてなどいなかった。 溢れるほどの才能と資産。きらびやかな交友関係、そして男としての・・・。 多分、その年代のおじさんというのはこういうものと言う先入観が、そう見せていたんだ。 オジさんに抱かれてから、見る目が変わったと言えばそう。 すごく・・・感じた。夫と比べたらいけないけど、オジさんは私をイカせてくれた。 というか、私は、オジさんのことを好きなんだと思った。 初めて飲みに行った時から、少しずつ距離が縮まっていって、少しずつ好きになっていった。 好きということに気がつかなくて、大人の社会人同士なら、こういう心地良い関係がアリなんだという納得でいた。 翌朝、オジさんは一度自宅マンションに戻って着替えたりして、また私を抱きに来た。 どういうわけか、私は何度も抱かれることに抵抗なくて。 結局、土日を私の狭いベッドの中で過ごしてしまった。 『私の体を気に入ったんだな』ぐらいに思っていた。 気持ちいいからこの関係もいいや。好き、なんて重いよね。
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