魔法少年旅団

はじめに

20XX年。
日本は疲れ切っていた。
東京五輪は過ぎ、政治問題などは終わることを知らず、新たなハラスメントが働く人々を警戒させ、少子高齢化は相変わらずで、むしろ未婚率や離婚率は高い水準を保ったままで、おまけに家庭内孤立やら社会的孤立が引きこもりレベルというのが増え、何よりも伝統が次々に絶滅した。
そんな彼らの唯一の誇りは、アニメやゲームなどの二次元創作文化である。
二次元世界はその気になれば誰でも簡単に作れる世界で、つらい現実を忘れてくれる頼もしい存在である。
楽しいからこそ夢中になれる。
それが人生に応用されれば幸せになれるのだ。