第1章

3/4
前へ
/73ページ
次へ
―もう何年もいるってのに、全く慣れないな― 上を見上げる。 ―外に行っても、どっちみち住みにくい、か。― 「ねぇ、ちょっと鏡夜。今日は何台あのポンコツロボ壊すの?」 隣の少女が陽気な声で話しかける。 「この前は、たまたま感知されたから、やむを得ずやっただけだ。同じだと思うな。」 「ふーん。じゃあ今日は何しに行くの?」 「偵察だよ。」 「偵察って何をするの?」 「外の都市の地形と建物の場所をある程度把握しに行く。」 「何故、そんな事する必要があるの?」 「うるさい。」 そう言って、自分がスズと呼ぶ少女の額にでこピンをお見舞いする。
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加