第二章

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「入学式すごかったわね。なんかパネルで人間の誕生について説明されて。私なんか、ちんぷんかんぷんだったわ。隼人、よくそんな高校にうかったわね…ねぇ、聞いてる?」 「…うん。」 窓の車窓からそびえたつビルを眺めていて、全然聞いていなかった。 そんな事は気にも留めず、母さんは話を続けた。 「私が高校入学した時は、桜っていう木が桃色の花を咲かせていたけれど、今は見なくなったわね。」
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