第二章

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「まあ、これで医学について学べて、隼人の夢も叶うわね。よかったわ。」 ―僕は適性検査でA判定が出たから医者でもいいかなって思っただけだよ。― 内心思ったが、声には出さなかった。 ~ツギハ、桜ヶ丘、桜ヶ丘~ 全て自動操作で運行している車内に抑揚のないアンドロイドの声が響く。 「そういえば、桜って見たことないな。」 「え、何か言った?」 「…いや何でもない。」 そう軽く受け流して、真っ白なホームにおり立った。
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