第1章

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「どういう事だ、リクオ」 ドスの効いた声に振り返る。 ここは奴良組の総本家、リクオの家だ。 リクオは氷麗に青…青田坊という力が自慢の妖怪を連れてきて貰い、その間綱吉と呼ばれる少年の怪我の具合を確認しつっ、綱吉…沢田綱吉を追おう者がいないか確認する。 「…父さん、分からないでもツッくんがこんなに為った理由は今、三羽鴉に調べて貰ってる」 「…そっか、綱吉がこんなになるまで…奈々は何をしてるんだ」 ドカッと座り込む、その瞳は戸惑いと悲しみが渦巻いている事をリクオは感じる。 「…ツッくんは治癒力使わなかったの」 ソッと綱吉の頭を撫でる。 綱吉から苦しそうな声が漏れる、起こしてしまったのかと、リクオは手を放す。
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