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可笑しいだろ。
確かに、俺は肩より少し長めの長髪で、子供の頃は女の子に間違えられたりしたが。昔だ、昔の話だ。
女と区別がつかないのは、色素の薄い茶色の長髪だけで。つり目で、背も百八十近くある部分を見れば誰が俺を見ても男だと分かるだろう。
なのに、なぜ男のストーカーが俺に出来るんだ。
しかも、あんな近くで。
見知らぬ男は店の影から、俺の働く姿をパシャパシャと自分の携帯で連写しながら、ニヤついている。男と俺の距離は、約一メートル程だ。
隠れる気があるのだろうか。バレバレだぞ。
男の姿に、他のウエイターや店内の客も気づいており、この店に訪れに来た客たちは明らか怪しい男に驚きUターンしていく。
迷惑極まりない。営業妨害で訴えてやろうか。
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