第一章

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「きっとそのうち思い出すさ」 『思い出せたら、成仏できる?』 「きっとな。 悪いちぃ。今日は急いでるからまたな」 ふわふわしているちぃに手を振り、俺は学校へと急いだ。 「やべ、遅刻だ」 校門に着く頃にはもう集合の時間だった。 急いで体育館へ向かうと、劇で使うであろう道具を持った2人組が歩いていた。 あれは... 「よお、紅」 「おはよ、紅くん」 道具を持った2人組は幼なじみの佐伯海斗(さえきかいと)と神崎麗(かんざきれい)だった。 「おはよ。 練習はもう始まってる?」 時計を気にしながら2人に尋ねる。 「いや、まだだぜー?」 「劇で必要な小道具取りに行ってたから、これから始めるところだよ」 海斗と麗は手に持っている荷物を見せた。
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