第二章

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何が起きたかは分からない。 ただ、眩しすぎる光に包まれて俺は意識を失った。 「おい、お前。こんなところで何をしている」 「・・・・・あ?」 声が聞こえて目を覚ますと、俺はうつ伏せで倒れていた。 顔をあげて周りを見渡せば、どこかの森の中だというのは分かる。 一体ここはどこなんだ。 「何故こんなところで倒れていたか理由を聞きたいところだが、ここは危険だ。 俺が送ってやるから、早く都の中へ入った方がいい」 そいつは俺を立たせようと手を差出し、俺はその手を握って立ち上がった。 「あなたは・・・・!!!」 立ち上がった俺の顔を見て、そいつは目を見開いて驚愕の声をあげる。 「・・・??」 「いや、そんははずない・・・・」 訳のわからない俺を余所に、独り言を繰り返していたそいつはしばらくしてから「行くぞ」と言って歩き出した。 起きたばかりの頭で何が何だか分からないが、ひとまず俺はそいつについていくことにした。 年は俺と同じくらいだろうか。
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