316人が本棚に入れています
本棚に追加
(これは・・・想像以上にきつい・・・・)
自意識過剰ではなく、クラスメイトのほぼ全員から注目されている。
?(あいつ、きつそうだな。)
その点、もう独りは冷静だった。
(何であいつは平気何だよ!)
そして、
「・・・くん、織斑一夏くんっ」
「は、はい!?」
?(声がでかい、そこまで緊張するか?山田先生が半泣き状態だぞ。)
山田「あ、あの、お、大声出しちゃってごめんなさい。お、怒ってる?怒ってるかな?ゴメンね、ゴメンね!でもね、あのね、自己紹介『あ』から始まって今『お』の織斑くん何だよね。だから、ご、ゴメンね?自己紹介してくれるかな?だ、ダメかな?」
?(・・・・大丈夫か?あれ。ん?一夏、あ、あの時のか。)
そう、今言われていた本人、彼が6年前に助けた織斑一夏だった。
一夏「いや、あの、そんなに謝らなくても、ていうかちゃんと、自己紹介しますから、先生落ち着いてください。」
山田「ほ、本当?本当ですか?本当ですね?や、約束ですよ?絶対ですよ!」
なあ、何だよこのやり取りは、と、思うのは気のせいでは無いだろうな。見てて痛々しい。
ん、やるのか、期待されてるみたいだな頑張れ。
一夏(うっ・・・さすがにこんな風に注視されると、いくら女子に苦手意識の無い俺だってたじろぐ、いくらカレー好きだっていや、その話はいい。)
一夏「えー・・・えっと、織斑一夏です。よろしくお願い致します。」
?(・・・・・それだけか、流石にそれは馬鹿以外無いぞ?)
一夏(いかん、マズイ、ここで黙ったままだと『暗いやつのレッテル』を貼られてしまう)
周りの女子が一斉に期待を持つ眼差しを向けていた。
呼吸を一度止め、そして再度息を吸い、思いきって。
「以上です!」
・・・・・・・・・・・
がたたたっ!
?(おい、馬鹿か!馬鹿なのか?それはいくら何でも酷いだろ!)
そして、俺はゾッとした感覚に襲われた、そしたら、
パアンッ!
「いっ・・・・!?」
こ、怖いを通り越して恐ろしい人を敵にしているぞ!一夏!
「お前が私に怯えるのか、まあ、変なことを考えないことだな、次は無いぞ?」
ば、ばれてた、人の思考読めるとか怖いぞ・・・
一夏は恐る恐る後ろを見たら、
「げえっ、関羽!?」
スパアンッ!
「誰が三国志の英雄か、馬鹿者」
まさか、担任二人目って。
最初のコメントを投稿しよう!