崩れ然る固定観念

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  そういうのって、 あからさまにバカで 吐き気がする。 俺が本当に 喜んでいるかどうかも、 判らねえくせに。 銜え込んだものが 張り詰めてりゃ満足か。 こんなものは ただの生理現象に過ぎないのに。 俺が愉しいのは、 そんなバカをこうして 見下ろす時だけだ。 俺は悪くない。 悪いのは、わざわざこうして 俺の残虐性をくすぐりに来る バカの方だ。 ──俺がどんな目で 世界を視ているか、 知りもしないで。 「てめえの仲間に、伝えろ。 ……やって欲しいやつは、 いつでも、来いってな」 「……っ、え……?」 話しながらも、律動はやめない。 .
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