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◇◇◇
夏のある日の学校の屋上
「ウェヒヒヒヒ…」
「デュフフフフ…」
「ステンバーイステンバーイ…」
少年たちがまるで歴戦の殺し屋の如く床にへばり付き『それ何円したの?』と思わず聞きたくなる様な望遠鏡を向けていた。
何処に向かって?
「ええのぅええのぅ…」
「ふつくしい………」
「……ッ!!?(ブッシャーー!!)」
プール?否そんな場所ではない。
「…一つ言いたいことがある。俺は水着を発明した奴は」
「同士だと思うんだwww」
一拍
「「分かってんじゃん(wwww)」」
サムズアップし合う。勿論目は放さない。
「…血が……誰かスコッティを………」
「気合だwwww紳士なら気合で乗り越えろwww」
「ガンバレガンバレナンデソコデアキラメルンダ!!」
一人はためにならないアドバイスを、もう一人は夏のクソ暑い中干からびる呪文を唱える。
鼻血を放出していた少年はそれを聞くと至極真面目そうな顔になり、
「ふっ…やってやるさ。海の魔力が俺に力を与えてくれる(ダバダバダバダバ)」
「出てる出てる。鼻から生命力が出てる。」
「海の魔力が力与えてくれんのは漢の象徴だけだwwww」
「下ネタやめい」
一人が片手だけで突っ込む。
「俺は本体の一部、そうさ俺は本体ではないっ!!
今、本体は海の魔力によって活性化しているのだ……っ!!」
「俺の言葉は無視かコノヤロー」
比較的常識人的な少年は――海に来た水着の女性を観察している時点で『常識』と言う言葉は彼の修飾語として用いられることを嫌がるだろうが―――諦めたように呟き、大筒を微調整する。
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