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ガチャンッと乱暴に電話を切った
母が私に結婚して欲しいのは知っていた
けど…
今まで言わなかったんだ
一気に不満を言われた
最初から、行くべきじゃなかった…
きっと母は、断ってくれないだろう
朝子おばちゃんから、電話が直接くるかもしれない
あの場で断れたのに…
私が悪いのに、母にまで八つ当たりした
平山くんと付き合い始めたばかりなのに。
1番楽しい時期なはずなのに
『結婚』という文字が頭から離れない
しばらくすると、平山くんとご両親が帰ってきた
「美樹さん?」
リビングでボーッと座っていたら話かけられた
「あ、お帰り」
「大丈夫ですか?
あっそうだ。夕飯食べました?」
「ううん…」
「だと思った。ほら、食べに行ったお店テイクアウトできたから、持ってきたよ。」
平山くんが、テイクアウト用の箱に入れたお弁当を差し出した
「…ありがとう…」
。
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