誕生日 #2

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「今日は早めに、誕生日やろうか?」 「うん」 「じゃ、ケーキ冷えたらデコレーションしちゃおうか?」 「うん、そうしよ」 「それまで、何します?」 「何って急に振られても……」 なんか恥ずかしく 俯いた 「テレビでも見ますか?」 「あ、はいっ」 平山くんは、リビングの机の上にあったリモコンをとってテレビを付けた 土曜日の微妙な時間帯だから、2時間サスペンスみたいなのしかやってない 「あ、俺このシリーズ好き。」 「え?」 「このシリーズの小説全部持ってるよ。 犯人あいつだし…」 って今正に種明かししてる画面の刑事さんより先に種明かし 「普通、知ってても言わないよ」 「だって…俺これ何度も読んだよ。この作者さんはさ、すげーんだよね。登場人物いっぱい出してきて謎だらけで、最後意外なんだよ」 熱っぽく語る平山くんが、なんか子供みたいに見えた 。
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