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誕生日 #2
ケーキなんて、中学生の時に好きな先輩に作って以来だよ…
しかも膨らまなくて失敗
3回作って、3回膨らまなかったから、それ以降やめた
私には、お菓子作りの才能がないのだと…思って
平山くんに言われた分量で、砂糖、バター、卵、薄力粉を用意
よく見るとお菓子って砂糖こんなに入れるんだ
「美樹さん、メレンゲ作って？」
「メレンゲ？」
「そう、ケーキは、卵をとれだけフンワリさせられるかがポイントだよ。
かなり泡立てると、スポンジ全体がフンワリするんだ。ベーキングパウダーも少し多めね」
「ベーキングパウダー？」
「うん、そう。これ」
平山くんが小さな金色の缶を指指した
「よし！頑張る！」
卵白にグラニュー糖を少しづつ混ぜながら泡立てた
泡立てても泡立てても……なんかうまくいかなくて
右手が軽くヒリヒリしてきた
平山くんをチラッと見るとまたクスクスと笑っている
「美樹さん、力みすぎっ。それじゃあ、泡立つものも泡立たないよ？」
「うん…」
「じゃ、交代。」
平山くんが、泡立て始める…何をやっても絵になるなあ
どんどんと、液体が、ほんわりしてきた
泡立て器で持ち上げると、雲みたいなメレンゲがたくさん持ち上がる
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