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両親 #2
「美樹さんのお母さん、もう一度お邪魔しますね」
平山くんがニコニコ笑って私の手を取ってリビングに戻った
父さんはずっとソファーに座って成り行きを見ていた
けど、またニコッと笑って
「平山くん、ビールはいける?昼間だけど少しどうかな?」
「あ、はい。少しなら」
「母さん、おつまみあったよね?なんか出して」
「…あ、はい…」
母さんもおつまみを出して席に着いた
最初の体制に戻ったけど母さんが少し柔らかい表情に戻っている
「改めて、平山潤です。美樹さんとお付き合いさせて頂いてます。
真剣にお付き合いしています」
と頭を下げた
「真剣に付き合ってくれてるんですね…
こんな娘ですが、よろしくお願いします」
母さんが始めて平山くんにお辞儀をした
「ごめんなさい、せっかく来てくれたのに
あんな態度で……」
「いえ。こちらこそ。
貴重な日曜日にお邪魔してすいません」
平山くんて
なんで?
こんなにいい人なの?
怒るって余りないよね?
平山くんの優しい両親を思い出した
いつも温和で
ニコニコしている
そんな環境に育ってきたんだ…余りすぐに怒るとかないのかなあ?
。
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