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それからは、母さんも少し会話に混じり
父さんと平山くんは仕事の話で盛り上がっていた
母さんが
キッチンに立ったから後を追った
「母さん?お見合いのことはごめんなさい。
平山くんとはどうなるか分からないけど、大切な人なんだ」
それだけ小さな声で伝えた
「うん、分かった。
母さん、美樹に押し付け過ぎていたのかも。
素敵な彼ね。
年下なのが気になるけど…」
相変わらず一言多いのは
変わらないね…
「うん。最近余り気にならないよ。だって65歳になったら60歳だよ。若い方が頼りにもなりそうだしね」
「そっか、美樹がいいなら。母さんもう何も言わないから…」
久しぶりに私に微笑んだ笑顔…
テストで悪い点を取った時や怒られた時、嫌な事があった時
いつもこの笑顔だった
やっぱり母さんには
いつも笑顔でいて欲しい
たった一人の母さんだし
父さんだから
「うん…大丈夫。
どんな結果になっても
今は幸せだから、それでいいの」
。
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