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理事長は起き上がるとソファーに座った。
聡「燐音くん。おいで?」
燐「え?あ、はい」
理事長に呼ばれて行くとオレは理事長と向かい合うように理事長の膝の上に座った。
いや、待てなんでだ?
聡「燐音くんって癒しだよねぇ…」
そんなことを言いながら理事長はオレを抱きしめた。
燐「そんなことないですよ?」
聡「ってか…燐音くんあったかいね…」
燐「眠いですからね…」
聡「私まで眠くなってきたよ…よっ」
燐「わっ!」
理事長はオレを抱き締めたまま横に倒れてソファーに寝転がった。
聡「じゃ、おやすみ」
燐「はい」
オレが上だから必然的に理事長に密着してるわけで…。
この色気ダダ漏れ紳士とお昼寝とかオレの欲求爆発コースじゃないか!!
あ、理事長の心臓の音聞こえる…。
ふと理事長の顔を見ると気持ちよさそうに眠っていた。
その顔を見ていたらオレまで睡魔に抗えなくなってしまった。
オレも理事長の事を抱きしめてそのまま眠った。
ー燐音視線終了ー
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ー蒼真視線ー
3人を見送って戻ってくるとソファーで理事長と燐音くんが抱き合いながら眠っていた。
……人が寝ないで必死に起きてるってのに気持ちよさそうに眠りやがって!!
そう思いながらもオレは仮眠室からタオルケットを持ってきて2人に掛けた。
本当はベッドに運びたかったけど、流石に2人同時に運ぶとか無理だから諦めた。
理事長の方は頭痛そうだな…クッションでも下に置くか。
オレは再び仮眠室に行き、いい感じのクッションを持ってくると理事長の頭の下に敷いた。
すると理事長が目を覚ました。
聡「蒼真…いつもわりぃーな」
いつもと違う呼び方に…いつもと違う口調にオレは驚いた。
蒼「……え?」
聡「あと、いつも傍にいてくれてありがとな。…美樹がここに来たのはスゲェー意外だったけど、会えて嬉しかった。あの二人も元気かな?もう…しばらく会ってねぇーな…」
……この人誰ぇー!!?
蒼「なんで…海斗の本名を…?」
聡「美しく、樹木のように逞しく育つように…そんな願いを込めてオレが【美樹】と名付けたが、あれは逞しくなり過ぎたよな」
え…アイツの名前の由来…?
まさか…この人がオレらの父さん…?
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