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―龍也視線―
正直、オレは何故樹哉に抱きついたのか分からない。
前から気づいてたし知ってはいたが、いきなりの告白にオレはたじろいだ。
今はまだ答えを出せない。
オレはそう言った。
事実だ。
自分の親衛隊の樹哉にボロクソ言われたり、燐音にはオレの想いは届きやしねーし。
オレ自身気持ちの整理がついていないんだ。
でも、今は人肌が恋しい。
けしてエロい意味ではないぞ?
いいか?けして、エロい意味ではないぞ!?
大切な事だったから二回言ったからな?いいな?理解したな?
話戻そ。
樹哉に抱きついてると何かスゲー安心するんだよな…。
落ち着くと言うか、嫌な事を忘れられると言うか…。
…心が安らぐ。
あぁ…なんだ。
答えは簡単だったじゃないか。
龍「お前を好きになるのは今からでも遅くないか…?樹哉」
樹「……えっ?」
龍「相手…オレなんかでも…お前はいいのか?」
樹「……それって…」
龍「人には人に合ったパートナーがいる。…やっと気づいた。オレにとって必要なのは燐音じゃない。どんな時もオレの傍に居てくれたのはお前だ。お前が居てくれたからこそ今のオレが居るんだ…。オレにはお前が必要だ。……そういうのは…都合が良すぎるか…?…樹哉」
樹「今日ってエイプリルフール?」
龍「知ってるか?エイプリルフールで嘘をついていいのはお昼までなんだぞ?」
樹「そうなんだー」
龍「あぁ」
樹「……………」
龍「……………」
樹「っ/////」
龍「っ/////」
樹「なんで会長まで照れてんだよ///」
龍「うるさい///」
樹「……アンタは…いいのか?オレで…しかも可愛くもねぇ男なのに…」
龍「それ言ったら、オレだってバカだしヘタレだしかっこよくねぇーし要領わりぃーし…なんの取り柄もなくね?」
樹「確かに」
龍「少しは否定して欲しかったな」
こんなグダグダしながらオレらの関係は始まったんだ。
樹「ねぇ、抱いていい?」
龍「何の冗談だ?」
樹「会長が攻めとか片腹痛いわ」
龍「お前腐男子失格だわ」
樹「オレに何を求めてんだ?」
龍「ここに王道じゃない親衛隊総隊長がいる!!」
樹「あ、ダメだ!今日は普通に眠いから普通に寝る!」
龍「じゃあ…寝るか?」
樹「うん♪」
オレさっき起きたばかりだけどw
―龍也視線終了―
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