☆凍った心☆

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?「ハハッ、全くだね。でも見つかって良かった」 直「……っ!?」 青髪の男はオレの手を取った。 いやいや、オレにそんな趣味ないから。 ?「探したぞ。直人」 雲に隠れていた月が出てきたのか、あたりが明るくなった。 そしてオレの手を取った男の顔も月明かりに照らされた。 直「なっ!お前…蒼真っ!!?」 蒼「あぁ。久しぶりだな」 見たことあるような…じゃなく見たことありまくりだったわ。 コイツとは中学、高校と一緒だったからな。 六「…直人くんの知り合い…?」 直「オレの親友の一人だ」 六「ふーん。そうなんだ」 直「って事で、オレら行くわ。店に遅刻しちゃうし」 蒼「え?直人??」 直「じゃっ!」 オレは蒼真の手を握ると一気に店の近くまで走った。 コイツ体力あるからオレのスピードにもついて来れるだろ。 蒼「おい、直人?説明しろよ!」 直「むしろお前が説明しろ!なんで理事長の秘書やってる人間がこんな歌舞伎町みたいな所ふらついてんだよ!!」 正直言ってオレはコイツが苦手だ。 何故なら…。 蒼「そうだな。お前に会いた過ぎて…。オレは、今スゲェー直人不足」 直「あ、そう」 蒼「久々に抱かせろ!」 直「やだ」 凄くオレに言い寄ってくる。 蒼「まぁいいや。本題入るな?」 直「おう」 蒼「単刀直入に言う。高校教師になれ!望月 直人〈モチヅキナオト〉」 直「………ごめん…なんて…?」 蒼「お前に拒否権ないから」 直「いや、もっかい言って?」 蒼「お前に拒否権ないから」 直「その前だ!ばか」 蒼「うるさい。ばか。…高校教師になれ!」 直「はい、ストップ!」 蒼「なんだ?問題あったか?」 直「この流れで問題がないと思ったのならお前の脳は優秀だな。問題がないわけないじゃん」 蒼「どこらへんに問題があった?」 直「まず、いきなり目の前に現れてホストに向かって『高校教師になれ!』とか言ってる時点でおかしいだろ。単刀直入過ぎだわ!」 いきなり『高校教師になれ!』とか言われても『うん。いいよ!』だなんて言えるわけねぇーだろ!! 職業、天と地ほどの差があるじゃないか! ……でも、コレって…転職のチャンスじゃねっ!? 蒼「高校教師がダメならオレの恋人になれよ」 直「いや、お前の恋人になるくらいなら教師やるわ」
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