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さわさわと揺れる木立の音に混じる衣擦れの音。
窓から覗く大きくまるい月は、枝葉の影を落としながらも明るく部屋の中を照らし、月光りの下、全てが朔耶の眼下に曝されている。
分かっていても朔耶の視線から隠れることなど許されなくて、璃桜は羞恥に震えた。
「綺麗だな 」
最後に身体に纏っていた木綿の布を解きながら、朔耶がぽつりと呟いた。
寝室に敷かれた柔らかな布団の上、横たえられた璃桜はそんな筈はないと首を振る。
けれども朔耶は、残る布を取り去るともう一度言った。
「綺麗だ 」
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