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すると、優しく瞳を細めた朔耶がもう一度「馬鹿だな 」と言った。 「酷い、何回も馬鹿って…… 」 涙腺の緩んだ瞳から、ぽろぽろと涙が零れる。 これが、悲しい涙なのか、生理的な涙なのか、璃桜には判断がつかない。きっと、両方なのだろうけれど。 「だからな、そういうところが馬鹿なんだよ。 璃桜は知らないんだな 」 目尻に寄せられた口唇が、溢れる涙を掬う。 それと同時に身体の奥に固い朔耶自身を宛がわれて、璃桜はハッと息を飲んだ。 「……愛しい存在に使う《 馬鹿 》は、《 可愛い 》と同義語なんだぞ 」 「あ……っ、んん…… 」 ゆっくりと内側を溶かしながら、くぷりと身体の中に入ってくる灼熱。 反射的に逃れようと上擦った肩を背後から押さえつけられる。
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