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火照った指先には、もう力が入らない。 上掛けはするりと奪われ、その間際ぎゅっと目を閉じると、顔にひんやりとした空気が当たった。 「璃桜、聞いているだろう? 」 吐息まで聞こえるくらいの間近な距離。 「それに、さっきのごめんなさいは何だ? 」 「ごめんなさい 」 助けての意味合いを含めたごめんなさいが、思わず口を突いて出た。 だって、このままではこのドキドキでどうにかなってしまう。 「……だから、何に対して謝っている? 」
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