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「……ごめんなさい 」 「璃桜…… 」 ごめんなさいしか言えなくなった璃桜の名前を呼ぶ朔耶の声に、嘆息が混じる。 だけど朔耶は怒ることはしないで、璃桜の額に手を当てた。 触れられたところから体温が上がっていくのが分かる。 「少し、熱いか 」 それは朔耶さんの手のせい。 だけどそんなことは言えずに、ふるっと首を振ると「無理をするな 」と言って額をぺちっとはたかれる。 「少し待ってろ、何か飲み物を持ってきてや……? 」 「あ…… 」 離れていく温もりが淋しくて、気付けば瑠桜は、立ち上がろうとする朔耶の指を掴んで引き止めていた。 「あの…… 」 「璃桜? 」 探るような瞳で見詰められるけれど、都合のよい理由が見付からない。 たけど、どうしても側から離れて欲しくない。 「の、飲み物は、いいです 」 やっとそれだけ言った璃桜に、朔耶の表情がふっと緩んだ。 「なんだ、恥ずかしがってるだけか」
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