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「うっわー……、すごいなぁ 」
いつの間にか戻って来ていた部屋の主は、玄関口で部屋を見渡すように額に手をあてた。
「久し振りに見たよ、綺麗なこの部屋」
何度も感嘆の声が漏らす浩峨を、奥のリビングの真ん中に疲れて直に寝ていた美花はぼうーっと見上げる。
「……お帰りなさい 」
いつの間に眠ってしまったのだろう。
あまりに酷い部屋に、この男が行ってしまってからずっと片付けをしていた。
「ゴミも全部、捨ててくれたんだ 」
「……下にいた人に聞いたら、ゴミの保管場所を教えてくれたから 」
「あ…… 」
つかつかと側に寄ってきた浩峨がふっ……と笑みを浮かべて、傍らにしゃがみこみ、美花の少しだけウェーブの残る乱れた髪に手を伸ばして来る。
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