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「え……、あ、何? 」
ビクリと身体を強張らせた美花に見せてきたのは、髪に付いていた綿埃り。
「ははっ、かわい…… 」
「……っ!? 嘘っ!」
やだ、いつからっ?
慌てて浩峨が摘まむそれを奪ったら、何故かふわりと微笑みかけられてドクンと心臓が跳ねた。
「気付かないくらい一生懸命にやってくれたんだね、ありがと 」
今度は大きな手で、頭をよしよしと撫でる。
お礼なんか言われて、気恥ずかしくて、美花はその手を払い退けた。
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