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トクン……と、また心臓が鳴った。
やだ、さっきから一体……?
「大丈夫、自分で立てるから……っ 」
戸惑いをごまかすように断ると、浩峨が弱ったように苦笑する。
「……そこで恥をかかせます?、お姫様 」
「……っ!!」
そのまま腕を掴まれ身体ごと引っ張り上げられるが、まだ寝惚けていた身体は立ち上がると同時、フラリとよろめいて浩峨の胸に倒れ込む。
「やっ、離しなさい、よっ! 」
「離しなさいって……、しがみ付いているのは美花ちゃんの方じゃない? 」
「そんな訳……っ 」
「嘘付き 」
耳元に掛かる息に、肌が粟立つ。
「シャワー浴びて、美花ちゃんも綺麗にしておいで? 」
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