1*

21/40
前へ
/425ページ
次へ
ところが何故か、そこにいる筈の浩峨の姿は無く、リビングはしん……と静まっている。 「橘さん? 」 キョロキョロと辺りを見回すけれど、どこにも姿は見えない。 「ねぇ、ふざけないで 」 一体、どこにいるのよ。ヒトにシャワー浴びてこいって言っておいて! 苛々としながら、ふと奥の部屋に目をやると、ローテーブルの上に英字新聞のデザインの紙袋が置いてあるのが見えた。 ツカツカと足取り荒くローテーブルに向かうと、一緒に置いてあるメモを手に取る。 いい加減にしてよ。こっちはヤるんなら、とっととヤって済ましちゃいたいんだから……? 「……。」 けれど読み終わった途端、美花はその場に立ち尽くしてしまう。
/425ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11699人が本棚に入れています
本棚に追加