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しかし、それにはさすがに自分で首を振る。
「まさか、それは無いわね 」
あの汚しっぷりは、1日で出来るものではない。
ただ、散乱していた本は？
美花はもう一度、浩峨の置いていったメモを見る。
少し右上がりの癖のある文字。
字は体を表すというけれど、あの男の抜けたイメージと字が少しそぐわない気がした。でも……。
「……大の大人がハートなんて書いちゃって、やっぱり馬鹿なんじゃない？ 」
まぁいい。 どうやらあの男は自分をここに置いてくれるらしいし、抱く気になったら抱くんだろうから。
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