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答えが落ち着いた途端、グゥーッとお腹が鳴って急速に空腹に見舞われる。 ……そうだ。考えたら片付けに夢中で、昨日の昼から何も食べていなかった。 美花は浩峨の置いていった紙袋に手を伸ばすと、中からサンドウィッチを取り出す。 入っていたのは、ローストビーフと半熟卵のサンドウィッチ、軽くトーストされたパンを三枚使ったB.L.T、ふんわりとした生クリームと果物を挟んだフルーツサンド。 「ふむ、センスはいいわね 」 お気に入りとあって、どれも美味しくて、あっという間に全部平らげてしまった。 美花は、最後に指に付いたソースをペロリと舐める。 食べ物を美味しいと感じて食べたのは何ヵ月だろうと、気付かない振りをして……。
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