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ほとんど眠れずに朝を迎えたというのに、そんな朝に限って菅くんが私を朝早くに迎えに来て一緒に登校。
いつもは手を繋ぐのに、今日は微妙な距離が...
会話もほとんどないし。なんか...怒ってる?
もしかして、私の昨夜の妄想気付かれた?
「あ、あの...菅くん」
「あのさ、クレハが骨好きだってことは付き合う前からなんとなく知ってたんだけど...本当にあの骨格標本が好きなの?」
「え、えっと...彼はね、本当に私の理想なの。私が初めて小学校で骨格標本を見たあの時から理想の骨を持ってる人に出会いたいって思ってて...」
「でもさ、あの骨にはこんなこと...できないよね」
「ふえっ?」
突然の壁ドン!
「す、菅くん?」
「クレハ」
短く名前を呼んだかと思ったら、大きな菅くんの手が私をぎゅって抱きしめた。
「...クレハを温めてあげられるのは、俺だからだよ?」
「す、菅くん...」
うん、そうだよね。それはわかってるの...でも、でもね...
菅くんに声をかけようとした瞬間、その唇は彼の唇に塞がれてて身動きもとれない。
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