Act.6 Side Ayumu

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今の葉月が見せるその表情は、まるで龍都に冴子を好きになってしまったと打ち明けられた時の自分と同じに見えて、胸が痛い。 親友の幸せを願うばかりに己の想いを封じこめる。 それがどれだけ苦しく辛いことなのか、二度も経験した俺だからこそ。 ───放っておけなかった。 「だけど今日はちょっと葉月ちゃんと二人だけで話したいことがあるから、アタシと葉月ちゃんは向こうのボックスに行きましょうか」 「……え?」 驚いたように俺を見た3人に、満面の笑みを見せる。 「話が終わったらまた合流するから。 それまでは映見ちゃんと黒田君で大人しく飲んでなさい」 唖然とする二人から引き離すように俺は葉月の腕を引いた。
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