2章:おしゃべりタイム

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少ししてヤツは笑い始めた。 最初は声を抑えるように肩を揺らすだけだったのに、今では耐えられなくなったように大笑いしている。 遂に壊れたか。暫くは笑い転げていそうなので、未だに無くならないお茶を飲むことにする。 俺の飲む量とお茶の供給量のどちらが勝るかを勝負していたところ漸く笑い声が止まった。 そろそろお腹がたぷたぷになって来ていたのでちょうど良かった。 百瀬は目に涙を浮かべながらヒーヒー言っているが会話は出来そうだ。 「何がそんなに面白かったんだ」 「何って…ブフォ…真顔で『じゃあもう1つは水で』って…」 思い出したのかまた笑い出した。絶対笑うようなことじゃないと思うのは俺だけだろうか。 百瀬の笑いのツボはずれているに違いない。百瀬なら『尾も白い話』でも爆笑出来るだろう。 百瀬はお茶を飲み笑いを無理やり飲み込んだ。 「オッケー、その条件で転生させるぞ。後、お前のこと気に入ったし特典もつけとくよ」 俺の顔が曇ったのか、安心しろ無敵能力なんかじゃないから、と付け足してきた。 まぁ、力じゃないなら良いか。チートによるベリーイージーモードはつまらん。 ゲームでも越せるか越せないか微妙なものが一番面白いからな。
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