10章:土日ぐらいは休みたい

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クロの実力があれば水氷竜を苦しめる事無く殺せたはずなのに、あれだけ叫び声が聞こえたって事は弄んでいたに違いない。 何はともあれ終わった事だし箱を魔力に還元するか。箱が消えると太陽光が暗闇に慣れた俺の目を攻撃してきた。 咄嗟に手で影をつくって直接当たらないようにする。暫くして目が慣れてきた所に衝撃的な場面が目に飛び込んで来た。 あちこちが切り裂かれているが、傷跡からは血があまり出ていない。 これから察するに、致命傷は避けた、痛みを与えるだけの攻撃をされたのだろう。 そんな状態の水氷竜は最終的に首を切り落とされて死んだみたいだ。えげつない事をしやがる。 この惨状の原因であるクロは頭を俺の足に擦り付けて来ている。褒めて、褒めて~、と言う事だろう。 か、可愛い。もう、こんな残虐な事をしたなんてどうでもいい。どっかの誰かも言ってたじゃないか『可愛いは正義だ』って。 俺が褒める意味も込めてクロを撫でていると誰かが近づいてきた。 「これで全部討伐したな。結果をギルド長に報告する為にギルドに帰るが、一緒に帰るか?」 「ぜひ。お願いします」 試験監督をしていた炎帝だった様だ。って言うか、普通に連れて行ってくれよ。こんなところに置いて行かれては堪らない。
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