第1章

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「ダメだ。これは非常食としてとっておく!欲しかったらとってみろ!!」 2人のじゃれあいが始まる。 しばらくチョコの取り合いを続ける 「よし!とってみろ!!」 そう言うと遊慎は力いっぱいチョコを真上へ投げた。 ………………………。 「落ちてこないよ?」 ナツキが悲しげな顔で遊慎を見つめながら言う。 「あれ?そんな全力で投げたかなー…」 またチョコが落ちてくるのを待つ2人 「いやいや!!いくらチョコが小さいからって飛びすぎだろ!!もうチョコ見えねえぞ!!!」 腕を組み、目を閉じてうなずきながらナツキが言う 「遊慎って肩つよかったんだねー」 「なわけねぇだろ!!……ちょっと待てよ?」 何かを思いついたのか、突然キョロキョロと辺りを見回す 「お、これでいいか」 チョコよりも少し大きめの石を手にする 「小石?それでなにするの?」 「普通に小石を投げて、地面に落ちるのは何秒ぐらいだと思う?」 「10秒ぐらい?」 「全力で投げたらな。普通に投げたらせいぜい3~5秒だ。見てろ?」 遊慎がキャッチボールをする程度の力で小石を投げる 「1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12…あれ?落ちてこないよ?」
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