第1章

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「おはよー」 「おはよう、早く食べないと遅刻するわよ」 遊慎の母親が言う。 「んー今日はあんまり食べる気しないんだよなー」 「もう、またそんなこと言って!じゃあパンと玉子とソーセージとサラダだけでいいから食べていって!」 「それ全部じゃん。」 「ふふ、お母さん相変わらずですね」 ナツキが嬉しそうに笑う 「だってこの子こうでも言わないと食べてくれないんだもの」 「朝はちゃんと食べないと頭働かないよ!!」 「朝から2人そろって小言かよ」ボソッ 「なんか言った!!?」 母親とナツキが声をそろえて言う。 「うわっ!なんでもないよ…」 「でも遊慎はさ、ご飯食べるとトイレ行きたくなっちゃうんだよね?まだそんな感じなの?」 「ぉお、変わってねぇよ。それで遅刻するから食べたくないってのもあるんだけどなー」チラッ 母親を見ながら言う 「その分早く起きればいいだけでしょ!」 「でたでた、決まり文句」 「何?」 洗っていた包丁を光らせながら母親が振り向く。 「な、なんでもないでーす。 いやー朝ご飯がおいしいなー!!……うっ!腹が」 「本当にキタ!」 「いやお前喜びすぎな。ちょっとトイレ行ってくるわ」
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