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「約束だからな、璃桜の好きなことだけしてやる。」 言うなり、朔耶が浅い位置ギリギリまで引き抜いた。 「だ、め…っ…。」 そのまま身体が離れてしまいそうで璃桜が縋るような声をあげると、締め付けられた朔耶がクッ…と片目を眇める。 「璃桜…。」 潤みきった瞳で朔耶を見上げる璃桜を安心させるように、朔耶は璃桜の顔に張り付いた長い髪を、そのしなやかな指で払った。 「…大丈夫、だから。」
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