8.

13/37
前へ
/37ページ
次へ
けれどそれは痛みなどではなく、全身をあまく痺れさせるものだった。 思わず漏らした璃桜の高い声に、抑制の利かなくなった朔耶は、ほっそりとした腰を抱き寄せ闇雲に身体を走らせる。 深いところを揺さぶる激しい抽挿と押し寄せる波に翻弄され、璃桜は流されてしまわないように、置いていかれないように、必死で朔耶にしがみついていた。 ……混じりあい、溶け合い、駆け上がる鼓動は、もうどちらのものかも分からない。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

910人が本棚に入れています
本棚に追加