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けれどそれは痛みなどではなく、全身をあまく痺れさせるものだった。
思わず漏らした璃桜の高い声に、抑制の利かなくなった朔耶は、ほっそりとした腰を抱き寄せ闇雲に身体を走らせる。
深いところを揺さぶる激しい抽挿と押し寄せる波に翻弄され、璃桜は流されてしまわないように、置いていかれないように、必死で朔耶にしがみついていた。
……混じりあい、溶け合い、駆け上がる鼓動は、もうどちらのものかも分からない。
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