8.

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****** 仄暗い中で響く口付けの音が、部屋の空気に滴るように水分を含ませる。 寝室に入るなり、ドアに背中を押し付けられて、朔耶に口唇を奪われた。 吐息ごと絡め取られて、息をすることも出来ない…。 両手は頭の上に片手で一纏めにされ、戒められて押さえ付けられている…。 「朔耶さ…っ、ヤっ…。」 「嫌、じゃねぇだろ……。」 きっと、リビングにはまだ橘がいる…、ここで何をしているかなんて瞭然たることで、恥ずかしくてどうにかなってしまいそうだ。 「ん…、ふっ…。」 顔を緩く振るように抗うと、後頭部をきつく押さえて固定され、更に深く貪られる。
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