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****** 「……何んてこと、してくれたんです 」 橘が壱葉の手を振り解いて、近くの丸椅子に座る。 「ははっ、悪かったな。俺はいつでも璃桜の味方だからさ 」 開けっ放しの、診察室の白いレールドアを閉めながら壱葉が笑う。 「ところで、斎賀のヤツ、本当に来んの? 」 「……璃桜ちゃんのことで呼ばれて、アイツが来ない訳無いじゃないですか 」 「ふぅん…、社長って、案外暇なんだな 」 憎まれ口を叩く壱葉にため息をつくと、橘は額に手をやる。
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