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「痛… 」
「我慢しろ」
消毒薬が滲みて身体を竦めた璃桜に、朔耶が平然と言い放つ。
ベッドの縁に座らされ、正面の床に立て膝をした朔耶との何度目かの同じ会話。
好きと言ってくれたのに、素っ気ない態度の朔耶に対して、璃桜は朔耶さんらしいなと思う。
家に着くなり、璃桜は朔耶にその足で寝室に連れて行かれた。
それは救急箱が寝室に置いてあるということだったからなのに、あらぬ意識をしてしまった璃桜は余りの恥ずかしさに小さくなった。
だって、帰り際に橘先生があんなことを言うから。
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