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それでも、決心がつきかねている朔耶が何かを言おうとした時だった。 「……嘘、だろ? 」 部屋に乾いてひきつった声が響き、その場にいた者全てが壱葉を注視する。 「そうだよ、嘘だ。 そうに決まってる…… 」 独り言のようにそう言うと、キッ…と朔耶を見た。 「俺は…っ、どこかでお前のこと認めてたっ! だけど、こんな言いがかり……っ 」 「……。」 けれど、壱葉に向かって足を一歩踏み出した朔耶を橘が手で制する。 「壱葉…、聞いて? 」
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