18.

5/38
前へ
/38ページ
次へ
いや、違う。 冷静な訳じゃない。 自分はここに立っているのに、ここにはいない。 離れた場所から、この光景を見ている感じ。 「よく言う…… 」 橘に話をさせていた朔耶が、我慢出来なくなったのか鼻で笑った。 「全て知っている。 気に入らないもの、邪魔なもの……、それがいくら人の道に背くことであっても、自分達の思う通りにする……、それがお前達のやり方だ 」 前に立つ朔耶の表情は見えない。 けれど、感情を押し殺した低い声は璃桜をこの場へと引き戻した。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

736人が本棚に入れています
本棚に追加