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しかも、何が気に入らないのか、ただ表面の見えるところだけを見、他の人が黙っていることをわざわざ曝して、朔耶のことを蔑み、見下そうとしている。
人前で恥をかかせてやろうと考えているのが、ありありと伺えた。
「聞けば、もう既に奥方は身ごもられているとか？ めでたいことには変わりはないが……ねぇ？ 」
遠慮の無い、好きばんだ目を向けられて、璃桜は反射的に身を強ばらせる。
けれど、不安になって朔耶の顔を見上げた璃桜の目には、浮かべた不敵な微笑みを崩さずに、射るかの如く桐生を見据えている朔耶の表情が映った。
その瞳に気付いた桐生が、訝しむように顔をしかめた。
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