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「男の力に、女は勝てないんです。梨花さんは嫌いですが、今日の事は同情しますし、それぐらいの傷で済んで良かったですね。私なら、暴走していたと思います」
松波は口を閉じ、酒を飲んでも変わらないリリコの顔を見つめる。
「弁明の余地はないと思いますが、松波さんは上司なので、言い訳を聞きますよ」
「竹さんとふたりの時に、ラブホテルで自殺した女性の話をされたら、どう思いますか」
そう言って、松波はにやりと笑う。
リリコは、少し開いている口から言葉を取り出せなかった。
「ムカつくでしょ?」
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