第3話 アイドルの秘密 2

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「それに、私は、ムカつく権利はありませんよ。はっきり拒絶される松波さんが、羨ましいです」 そう言って、リリコはグラスを一気に空けた。 「瓶は空きましたよね。お帰り下さい」 後片付けは私がしますと言われ、松波は、リリコの部屋から出て行った。 ひとりになってから、リリコは顔をテーブルに乗せる。 強烈な眠気に逆らえず、目を閉じた。 鞄の中で、ずっと震えている携帯を取る前に。
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